京都に行って来ました

法事のために京都へ行って参りました。
今回は節目の法事だったので、すこしゆっくりと滞在させて頂いて、あちこちのお庭などを拝見して来ました。
上の写真は、臨済宗 妙心寺派 妙心寺塔頭 大心院の「阿吽(あうん)の庭」
禅寺の中でも妙心寺は「修行の妨げになる」との考えで、もともとは華やかな桜や紅葉は植えず、姿の変わらない松のような常緑樹を植えたのだそうです。
その気風が伝わってくるような静かなたたずまいの庭です。
「阿吽」(あうん)とは、サンスクリット語の始めと終わりの二音。阿が宇宙の始まり、吽が終わりを意味する言葉。深い禅の境地を表しているお庭なのだそうです。


嵐山 臨済宗 天龍寺派 宝厳院 「獅子吼の庭」
こちらのお庭は、巨石が配されたダイナミックなお庭でした。
荒々しいから「獅子」なのかなと思ったのですが、そうではないようで、「獅子吼」とは釈迦が説法をする様子を表した言葉とのこと。このお庭を見て歩く事によって釈迦の教えが自然と身につく、というコンセプトらしいのですが、紅葉の今は大にぎわいで、静かに鑑賞するのは難しかったです。

臨済宗 天龍寺派大本山 天龍寺 曹源池庭園
天龍寺を開いた禅僧、夢窓疎石は、作庭のスーパースターでもあります(当時も今もスーパースター、作品のお庭は2つ(2寺)世界遺産)。その夢窓疎石の造った庭。このお庭は嵐山を借景にスケールが大きく、しかも、極楽浄土とはこんな所かも?と思わせるような明るさと優しさに満ちているようです。
曹源池のいわれは、夢窓疎石が池底の泥の中から「曹源一滴」(一滴の水は、あらゆる物の根源であるという意味)と記された石碑を発見したからとか?!。いいものが出て来ましたね。

俳句の聖地 落柿舎(らくししゃ)
柿はまだ樹にありました。

律宗 法金剛院 浄土式庭園
平安末期の浄土式庭園で、極楽浄土の様子をお庭で現しているそうです。
法金剛院は、待賢門院(大河ドラマ「平清盛」では壇れいさんが演じていました)が、出家後こちらに住んでおられたことと、交流のあった西行もここを度々訪れていた事で有名。

臨済宗 南禅寺派大本山 南禅寺
歌舞伎で石川五右衛門が「絶景かな絶景かな」と見栄を切るのは、この門の上。


浄土宗西山禅林寺派総本山 禅林寺 通称「永観堂」
「秋は紅葉の永観堂」とうたわれている通りのみごとな紅葉でした。
見返り阿弥陀と呼ばれるご本尊でも有名。念仏を唱えながら本尊の周りを回っていた僧永観の前を、いつの間にか本尊の阿弥陀仏が壇から降りて先導し始め、驚いた永観が立ち止まると、くるっと振り向いて「永観遅し」とおっしゃったという不思議でもあり微笑ましくもあるような伝説があり、本尊の阿弥陀様はその時のまま、いまも左の肩越しに顔を後ろへ振り向けたお姿です。

臨済宗 建仁寺派 高台寺
ライトアップに行ってみました。
大にぎわいで、初詣並みの人ごみ。
こちらのお寺は、豊臣秀吉の奥方「ねね」が、出家後亡くなられるまで住まわれていた「ねねの寺」として知られています。
豊臣の時代の栄枯盛衰をすべてご覧になった「ねね」さんは、どんな思いでここにいらしたのでしょうか。
ともあれ、伏見城から移築したという建物もあり、豊臣時代の華やかな雰囲気を彷彿とさせるお寺です。
今回も、美しいものをたくさん体験できた京都でした。
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