春の雪と梅干しの謎

3月1日、2日。
まさかの春の雪の新潟。
そして、寒いです。
もう春だと思っていたところでの積雪なので、ますます寒さが身にしみる気がします。
しかし、そこは春の雪。
ふんわりと積もって一面真っ白になっても、お日様が顔を出せば見る見る融けて行きます。
そんな外の風景に呼応するように、こんなものを見つけました。

梅干しの瓶の中に雪?。
雪のようなフワフワが梅干しの表面に降っている、というより生えている?。
一瞬 「うわー、カビちゃったのか?」と思って、うっかり捨てそうになりましたが、
違うのです。

このフワフワ、何と塩の結晶なのです。
否、正確には、塩と梅干しの成分(たぶんクエン酸やら何やら)が反応して、結晶を作っているのでしょう。
フワフワに見えますが、触ってみるとけっこうパリパリな、針状の結晶の集まりです。
この感じ、雪国の人間ならピンと来る、まさに「雪の結晶と同じ!」。
雪の結晶と言えば六角形の花のようなものをイメージしますが、気温などの条件で小さな針状の結晶で降っていることもあります。そして、ちょうど今頃に降る大きな塊の牡丹雪が、そんな結晶の集まった姿だったりする事が、雪のひとひらを手に取ってじっくりと見てみるとわかります。
自然って凄ーい、と、感心してしまいました。
(雪の結晶の姿にはさまざまなバリエーションがあります。その形の不思議さは「北越雪譜(ほくえつせっぷ)」という本で図入りで紹介されていたのを子供の頃見て、強い衝撃を受けたのを覚えています。北越雪譜は、江戸時代に魚沼の塩沢で鈴木牧之という方が書かれた本で、雪の結晶のような自然の事から、当時の雪国の暮らしや、もののけなどの不思議な話まで、雪国の風物を書き留めた興味深い書物です。)
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