新潟バイオリン教室日記*ハルモニア雑記帳*

新潟と長岡の音楽教室『こどものための音楽の家ハルモニア』の日々のあれこれ

春まであと少し 

 

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まだまだ冷たい風の中、白山公園の梅林では梅が咲き始めています。

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紅梅も白梅もありますが、咲いているのは早咲きの数本の梅の木のみ。
いっせいに咲きそろうのは、もう少し先になりそうです。

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公園の中に移築されている豪商の旧邸宅、「燕喜館」(えんきかん)。
そのお庭に、こんなものがあるのを発見しました。

しっかりと冬囲いされた灯籠です。
たしかこれは、清水焼の焼き物で作られた珍しい灯籠だったはずなので、「石」灯籠では無いのです。
こんなに厳重にされているということは、石灯籠よりも寒さや雪に弱いのでしょうね。

雪の心配が無くなる3月くらいには、灯籠も姿を現すでしょうか。


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こちらは、「春節」のイベントのかざりつけの本町商店街。






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気の早い春の妖精 

 

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今朝嬉しいものを発見しました。
知らないうちに、寄せ植えの鉢の中にスノードロップが咲いていました。

知らないうちに、と言っても、秋に球根を植えたのは他でもない私なのですが、
もうすっかり忘れていました。

忘れていたおかげで、森の中でスノードロップの花に偶然出会ったような嬉しさを庭先で感じているのですから、自分ながら、なんともおめでたいことだなと笑ってしまいます。

スノードロップの花には子供の頃から特別の憧れがあります。

十二月物語(じゅうにつきものがたり:私が子供の頃はそう呼ばれていたのですが、今では「森は生きている」というタイトルの方が有名かもしれません)。

意地悪な継母から、大晦日の日、森に待雪草(マツユキソウ)を採りに行かされた女の子の物語です。

真冬の森の中で、春に咲く待雪草を見つけられず彷徨っていると、12の月の妖精たちが助けてくれて、4月の妖精が1時間だけ森に春を出現させ、女の子に待雪草を摘ませてくれます。

そのマツユキソウなる花がどんな花なのかは、知らなかったのですが、小さな白い花であることは、童話の本でもなんとなくわかりました。

私の子供時代の新潟、特に長岡の雪の量はとても多くて、毎年冬の間の今頃の時期(1月、2月)は屋根から下ろした雪で家の一階がすっぽり埋まってしまい、一階の家の中は昼間でも電気を消せば真っ暗という暮らしでした。

シンシンと降っていた雪が3月に入ってやみ、陽の光が強くなると、屋根がら落ちる雪解けの水の音、ザザッと滑り落ちる雪の音など、春の訪れは先ず音から始まりました。そして、少しずつ窓の外の雪が減って、窓の上の方から外の光が差し込むようになります。

そんな子供時代の冬の暮らしの中で読んだ、この本の、1時間だけの魔法の「春」の様子は、本当に夢のような世界で、そこに描かれている春への憧れの気持ちは、子供心にとても共感できるものでした。

そのマツユキソウがスノードロップだということを知るのはもっとずっと後になってからです。
でも、この花の姿を何かで見たときに、

「これがあの物語の花にちがいない!」
と思いました。

物語の主役にぴったりの、印象的で、魅力的な姿です。

ロシアのお話の中では4月の花だけれど、新潟では節分に咲きました。
ロシアの森の中の花は、今頃まだ眠っているのでしょう。


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